有限会社アップル 前和定 


今回のヨーロッパ研修に行かせて頂いたアップルの皆、またこのような機会を頂いたZELEネットワークの皆様、ロレアルスタジオでの撮影で、モデルの手配にご尽力してくださった尾崎先生、パリでお会いさせて頂いた直子さん、野間さん、吉野さん、静子さん、お世話になったバスの運転手の方々、現地ガイドの皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。引率という形ではありますが、私にとって忘れられない素敵な研修となりました。

一番目のミラノでは最初の食事をマクドナルドでしたが、注文は最新式のタッチパネル式(もちろん日本語表記はなし)と度肝を抜かれ注文に戸惑い、翌日は時間があったので少し散策。郵便局を改装し、巨大な焙煎機が店内にあったり、ビアンキとのコラボ自転車がある豪華なスターバックスがあったり、ゴシック建築の巨大なドゥオモ(巨大な教会)が広場から突然現れたり、豪華なショッピングモールのガレリアに興奮の連続でした。

スカラ座を眺めた後向かった、近くのモンテナポレオーネ通りはハイブランドがずらりと並びウィンドウショッピングを楽しみました。

撮影当日にはロレアルスタジオへ行く満員電車(東京では朝の山手線、大阪では御堂筋線よりはましと思います)が急に止まり全員下車させられたり、その間にスリに遭ったりとトラブルがありましたが何とかロレアルに到着。

入口には警備員がおり、カードキーで入館(パスポートの提出が必要だった)とセキュリティは厳重。入れたのは1Fのフロアだけでしたが、漢字の口の形をした建物には、広い中庭と大きい社員食堂(100人以上は入れ、しかも安い)があり、お菓子が売っていたりコーヒーなどもあるBAR、打合せやセミナーなどで使う大きい部屋がいくつもあり、撮影スタジオもとても広くと仕込み用の部屋(Sh台が6~8台がありすべてバックシャンプー、大きい舞台もあったのでセミナーでも使っている模様、もちろん音響設備も完備)があり、ゆったりとした空間で皆さん仕込みが出来たと思います。

撮影では、カメラマンのアンドレア(革ジャンの着こなしが格好良くしかもフレンドリー)とモデルさん(全員、私よりももちろん背が高く美人でしかも気さくな方ばかりでした)とのセッション。やはり上手いカメラマンほど撮影時間が短いと思いました。そして異国での撮影という事、周りは外国人というアウェイの状況で皆さん良い緊張感を持ちつつ尾崎先生のサポートや河井さんのヘルプもあり全員無事に撮影終了。(実は朝、尾崎先生から良い作品があればもしかしたらヨーロッパの雑誌に載るチャンスがあるかもしれないというビッグニュースがありました!)

しかも帰り際に当日部屋の準備などを担当してくれた方からロレアル商品のお土産まで頂きました。

他にはここでしか観ることが出来ないダヴィンチの「最後の晩餐」も鑑賞する事が出来ました。

中は元々食堂という事もあり広く、入場の際にリュック、飲食物(ガム、飴もNG)、クリームやスプレー類も禁止で作品の保存の為に徹底していました。

近くのCHOCOLATというチョコアイスがメインのジェラート屋さんは尾崎先生おすすめです。ちなみにここ1店舗のみ。ミラノの気温は、昼間は暑いくらいで夜は少し肌寒い感じでしたが過ごしやすい気候でした。

次の目的地はロミオとジュリエットの舞台で知られるヴェローナへバスで移動。

紀元前から歴史があり、旧市街一帯が世界遺産とされているヴェローナでは、建物から道路、教会、広場まで全てが数百年前のものであるが、修復を繰り返して現役で使われている魅力的な街でした。

現地のガイドに案内してもらい、まずはロミオ(ロメオ)の家へ。ロメオの家は現在個人の所有物となっており、中には入れないので外観を拝む。ジュリエット(ジュリエッタともいう)の家は観光名所となっており大混雑でした。門の両側にはたくさんの愛を語る落書きがあり、中庭には銅像がありました。右胸を撫でると恋愛が叶うと言われています。昔の商人の家という事もあり、建物が3か4つ重なっており、暖炉や昔使われていた食器や舞台や映画で使われた当時の衣装などがおいてありました。ここにはポストがあるのですがジュリエッタに手紙が書くことが出来、実際に返事が届きます。(現地のボランティアの方々がやってくれているそうで、多少時間はかかりますが必ず返事は来ます。)

次の観光名所はあのローマのコロッセオより古く紀元前から存在するアレーナディヴェローナに向かいます。アレーナ(アリーナ)はラテン語で「砂」を意味していて、当時奴隷対奴隷、奴隷対猛獣などの興行が開かれており、地面には砂がひかれていました。理由としては血がついても片付けが簡単だったからだそうです…

薄暗い石造りの中を進んでいくとメインは楕円形のホールで、収容人数は約16000人で大部分が大理石で出来ており、物凄く頑丈で間違いなくお尻が痛くなります。現在は毎年6~9月初旬までオペラ公演が開かれており映画祭なども頻繁に行われています。

アレーナ前にはたくさんのレストランがありテラスの雰囲気も食事(特に海鮮のフリット)も最高でした。

次はいよいよ世界遺産でもある水上都市ヴェネツィアに向かいます。バスで2時間、そこから水上バスに乗り換え20分程度で到着。世界中から観光客が押し寄せるヴェネツィアは車や自転車がなく、徒歩か船で移動するので街自体がとても静かで安全な雰囲気がありました。ホテルは広い中庭があり、海が目の前にあるなどロケーションが最高でした。名所の溜息橋やリアルト橋をめぐり、夜のサンマルコ広場はライトアップもされており、ぜひ一度は観てもらいたい場所です。

街は古い建物が密集しており、あちこちに水路があり、そして細い路地が多く、その先に何があるのかと想像力を掻き立てるものがありました。他にはゴンドラ(小舟)で街をぐるっと廻る事ができ、地元の生活感を感じる事が出来ます。サンマルコ広場にある鐘楼は人気の観光名所で行列ができるほどです。1000年程前に建設されたものとは思えない程綺麗な状態で建っており、扉に細かい装飾が施してありました。屋上からヴェネツィアを一望できる素晴らしい景色が待っています。

そして次の目的地は、ルネサンスの原点であるフィレンツェです。元々はメディチ家(薬のメディシンの語源)が絶大な力を持っており、その家紋で百合の紋章が街のいたる所で見られます。ゴミ箱にも百合の紋章がありました。

こちらでは、まずウフィツィ美術館で作品を鑑賞しました。英単語のオフィスの語源になった言葉でもあります。

作品数は約2500点があり、ヴィーナスの誕生、受胎告知、プリマヴェーラ、メドゥーサなど世界的な名画が納められています。メディチ家の最後の相続人が作品を国外に持ち出さない事、一般公開する事を条件に当時の政府に寄贈された歴史があります。その為、ここでしか作品が観られません。

美術館の次はサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂を見学。クーポラ(天井)を目指して狭く急な階段を400段程登っていきます。何とか渋井さんを筆頭に誰も落ちることなく登りきることが出来、フィレンツェの町並みを堪能しました。天井には宗教画の「最後の審判」が壮大なスケールで描かれており是非一度は観てほしい作品です。

大聖堂から10分程歩くと世界的に有名なミケランジェロのダビデ像(約500年前の作品)があるアカデミア美術館がり、比較的スムーズに入ることができ、像の後ろ姿も観ることが出来ます。

夜はポンテベッキオ(黄金橋)を渡り、尾崎先生が懇意にしているレストランで夕食会をして頂きました。バケツいっぱいのムール貝、山盛りのトマトのパスタ、Tボーンステーキ、赤白ワイン飲み放題とみんな大満足でした。オーナーも優しい方で日本の曲(上を向いてあるこう、世界にひとつだけの花)を流してくれたりと、楽しい夕食会になり、その帰りには別腹でジェラートを食べ吉川さん(マッシュアップ)はなぜか分かりませんが多分一番大きいサイズのジェラートを買ってこんなに食べられないよと言ってみんなに分け与えていました。

次の日は尾崎先生の最終日という事で今回の研修に対する思いを伝えて頂き、最後に全員でお見送りさせて頂きました。

その後は各々オプションのピサの斜塔へ行く人、ショッピングや食事を楽しんだりしました。ちなみに革製品市場では大体まず中国語から話しかけられる事が多くありました。

そして早朝からローマに向かいます。そしてまずはヴァチカン市国(世界遺産)に入国します。

ガイドの原井さんの案内で中に入っていきます。私達は事前にチケットがあるのでスムーズでしたが、無ければ長蛇の列に並ぶ事になります。原井さんから博物館、サン・ピエトロ大聖堂、システィーナ礼拝堂などを解説してもらい、今回の研修の絵画で一番印象に残っているのがミケランジェロの天井画「最後の審判」でした。この絵は圧倒的なスケールでイエス・キリストや天使と悪魔、天国と地獄、裁きを待つ人々など400人以上が描かれています。そして次は円形闘技場のコロッセオです。実は登場する時にはエレベーターが使われたり天幕が張れて日陰を作ったり、他にも壁に穴がたくさんあるのですが戦争の為に中に組まれていた鉄材が抜かれているというのは知りませんでした。

ローマでは他にローマの休日でお馴染みのスペイン広場(たくさんの人が階段に座ってお喋りをしていた)トレビの泉(お金の枚数で叶う夢が違う)、真実の口(写真を取るのにお賽銭箱があり2ユーロくらいでOK、時間は1組20秒足らずなので結構儲かっていると思われる)、遺跡がたくさんあるフォロ・ロマーノ、1900年前に建てられたパンテオン(神殿)、ナヴォーナ広場と見所満載でした。

そして次は空路でパリへ。イタリアに比べるとパリは比較的肌寒く上着がいる気候でした。

そのまま車窓観光へ。オペラ座や、凱旋門(放射状にのびる道路は見応えありです)を回り、エッフェル塔では集合写真を撮りました。そして次はパリ市内で一番高い丘で芸術家が集まる、モンマルトルへ。

丘の上には教会があり日本人が描かれているものもあり、眺めもパリ市内を一望出来る素敵な場所でした。

ガイドの島田さんからゴッホと弟テオとの逸話も聞くことができ、故郷への哀愁や郷愁、芸術に対する情熱などを感じる街でした。この近くにはムーラン・ルージュ、クレイジーホースといったキャバレーもあり観光客で賑わっておりました。

次の日はいよいよ目玉のオルセー美術館、ルーブル美術館です。

オルセーでは「落穂ひろい」「ヴィーナスの誕生」「退廃期のローマ人達」など名画揃いでモネ、ルノワール、ゴッホとゴーギャンの友情から決別の話、彫刻ではフランソワ・ポンポンの「白熊」が印象的でした。

世界最大級の美術館のルーブルでは、展示品だけで35000点ほどあり、実際に回れたのは十分の一程度でした。

ルーブル・ピラミッドから始まり、ルーブル宮の城壁跡、彫刻の「ミロのヴィーナス」、NIKEの名前の由来にもなった「サモトラケのニケ」、実ははめている指輪を盗もうとしている「女占い師」、別格に人がたくさんいた「モナ・リザ」「民衆を導く自由の女神」、140カラットのダイヤ、豪華な天井画、「カナの婚礼」、ナポレオンの母親を描いたダヴィッド自身が描かれている歴史的局面を表した「ナポレオン1世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」と駆け足で回ってもまだまだ鑑賞できない作品がありました。

夜はZELEのOBの方々と食事会をして頂き、こちらに来た経緯や海外での美容の仕事や普段の生活はどういったものなのかと興味深い話を聞くことが出来ました。残りの2日間はフリータイムでしたので、凱旋門に登り、パリ市内を一望したり、オランジェリー美術館でモネの「睡蓮」を鑑賞(超大作の為ここでしか観れません)したり、奇跡が起きるメダルを買いにメダイユ教会へ行ったり、シテ島では渋井さんおすすめのステンドグラスで有名なサンシャペル教会やノートルダム大聖堂を見学、地元のスーパーや百貨店でワインや食材、お菓子などを見て回ったりと満喫しました。ちなみにパリの日本食は大人気でお洒落なレストランは予約一杯で入れず、他には、とんこつラーメン屋がいつも大行列で驚きと共に日本の食が認められている事に嬉しさもありました。

まとめ

イタリアでは伝統と格式が高い街並みを思う存分感じる事が出来ました。数百年前の建物がそのまま使われており、歴史に触れることが出来ました。人については特にスーツを着ている男性はジャケットを脱いでいたり、ネクタイが緩んでいる人を見かける事はほとんどなく格好良く着こなしている男性が多かったです。スーツも伝統があるので、その辺を重んじているのかなと思っています。ローマでは1軒お洒落なバーバーがあり、スタッフは白シャツに黒ズボン黒の革靴にサスペンダーといった格好で、セット面は2席でしたが、いつも忙しく創っているスタイルもお洒落なバーバースタイルでした。世界のサッカー選手でもそういったスタイルが最近よく見られるのでその影響もあるのかなと思いました。パリはイタリアと比べると都会らしいお洒落な人が多く、ファッションも多様化が進んでいる印象がありました。地下鉄もまだまだ増設している段階で、より発展してく感じを受けました。言葉もフランスに入るとかなり変化(特に発音)があり、ラテン語圏といえどもそのあまりの違いに戸惑う事もありました。他にはマクドナルドは安定感のある美味しさで、他チェーンではFIVE GUYSというアメリカ東海岸のハンバーガーチェーンは大繁盛していました。そして道路の整備状況による影響があると思われるが、イタリアよりもシェアビジネスを多く見かけた。(車での配車サービスはもちろん、自転車、小さい電動スクーター)パリは今後も新しい物をどんどん取り入れてヨーロッパ有数の大都市として発展して行く印象を受けました。

 

今後について

引き続き今回の内容は必須と思います。(イタリアでのクリエイティブ撮影、美術館巡り)

買い物以外では現地の人間と触れ合う機会が少ないというかしなくても大丈夫なので(よほど急なトラブルが無い限り)、時間的に許されるのであればワインの醸造所の見学とか実際に簡単作業の仕事をお手伝いするなどの体験を入れてもいいのかなと思いました。実際に日本ではモノ消費を絡めたコト消費(例えば舞妓さんになる、ビューティメニューを受ける、果物狩り、原宿カワイイツアーなど)の需要が高まっています。他には尾崎先生による簡単イタリア語講座があるとより現地で楽しめるかと思います。